こんにちは、設計の宮本です。
新築を検討されている方で、ZEH(ゼッチ)住宅という言葉を聞いたことあるけど、
具体的にはどんな住宅なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、ZEHの基本をご紹介できたらと思います。
□ZEH住宅って?
ZEHとはnet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、
「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味になります。
つまり、家庭で使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーをバランスして、
1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家ということです。
具体的な取り組みとしては以下の3つが挙げられます。
①住宅の外皮(外壁、窓など)の「断熱性能」をアップさせることで、住環境を良くするための
エネルギー消費量(エアコンなど)を減らす
②「省エネ性能」が高い住宅設備を使う
③太陽光発電等によってエネルギーを創り出す「創エネ性能」
高断熱なお家で高性能な設備を使うことでエネルギー消費を減らし、
消費したエネルギーよりも多くのエネルギーを太陽光などによって
創出するお家が「ZEH住宅」になります。
□ZEH住宅の基準とは
先ほどZEHを満たすための取り組みを3つあげましたが、
もう少し詳しく、その基準についてお伝えしていこうかと思います。
①断熱性能の基準
断熱性能は、最近ではUA値という値で、評価することが多くなっています。
このUA値を一定以上の性能にすることが、まずZEHになるための第1ステップです。
UA値は、壁・床(もしくは基礎)・天井(もしくは屋根)の入っている断熱材の性能や厚さ、
窓の大きさや性能を1つ1つ入力して計算していきます。
ここで最終的に算出されるUA値ですが、数値が低いほど断熱性能が高い、という指標になっています。
愛媛県はUA値が0.87W/㎡Kを下回ることで省エネ住宅となり、
さらに断熱材や窓などの断熱性を高めて0.6W/㎡K以下にすることで
ZEH住宅の基準が満たされます。
これがZEH住宅一つ目の条件になります。
②省エネ性能の基準
二つめの条件として省エネ機器を使用してエネルギー消費量を20%以上
削減する必要があります。
高い断熱性能があっても、古い機器・省エネ性能の良くない機器を使って、
エネルギーを無駄に消費してしまっては、本当の省エネとは言えません。
そのため、導入する機器も基準から20%以上、
省エネ性能が高い機器を使用してくださいということになります。
ここで言う設備機器は主に下記の4つになります。
・冷暖房設備
・換気設備
・給湯設備
・照明設備
このような設備機器で、年間で使うエネルギーをJ(じゅーる)という単位で表したものが「一次エネルギー消費量」です。
一次エネルギー消費量には、「基準一次エネルギー消費量」と「設計一次エネルギー消費量」の2つがあります。
「基準一次エネルギー消費量」は、地域・家の大きさ等を考慮して基準、「いわゆる一般的に使うと想定されるエネルギー量を指します。
「設計一次エネルギー消費量」は、設計された住宅が1年間で使うと想定されるエネルギー量を指します。
家の床面積、断熱性能、冷暖房機器の性能などを入力して、算出されます。
この「基準」となるエネルギー消費量と比べて、「設計」されたエネルギー消費量が20%以上、
少なければZEH住宅として第2ステップをクリアすることになります。
③創エネ性能の基準
三つ目の条件として、年間消費エネルギーより多くのエネルギーを
再生可能エネルギーで創り出す必要があります。
二つ目の条件で、一般的な基準の家より2割以上、エネルギーを使いにくい家であることを紹介しました。
ただ、まだ「使うエネルギー」をゼロ以下にしないと、ZEHにはなりません。
ZEHにするためには、太陽光発電などで創るエネルギーで差し引いてゼロにします。
太陽光発電は昼間しか発電していないのに、夜に使うエネルギーはゼロになっていないんじゃないの?という疑問があるかと思います。
確かにそういった疑問は正しい感覚なのですが、現実的に大容量の蓄電池が全世帯にあるわけではありませんので、
一次エネルギー消費量の計算上でみます。
そのため、計算上創るエネルギーの方が上回っていればOK、ということになっています。
一般的な6地域の35坪前後の住宅では、おおむね4kW~5kWの容量の太陽光発電を搭載すると、
この条件をクリアすることができるケースが多いです。
以上、三つの条件をクリアすることでZEH住宅となります。
クリエイトの家では基本的には第一、第二の条件をクリアしており、
太陽光を乗せればZEHになる高断熱で高性能な家がほとんどです。
省エネで快適に暮らせるZEH住宅、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
クリエイト伸の家づくりに興味のある方は「来店予約をしたいのですが…」
とお気軽にお問合せください。